「裁判で勝っても会社の支払い能力あるの?」

労働裁判中に会社が潰れたという記事を見て女房が言います。

確かに係争中の今の会社も私が懲戒解雇になってから売り上げが半分に落ちたという噂です。

それで会社の情報を持っている相棒の部長と会います。

「どう仕事は見つかった?」

彼はまた解雇されて職探しをしています。

「アルバイトで不動産の調査をしていますよ。それであの会社の一番古い社員と会ったんです」

「新会社を作っているという話だが?」

「それなんですよ!オーナーが新会社に入らない、変でしょう?」

「それは気になっている」

あの会社は良いもも悪いもオーナーでもっている会社です。

「彼はトラックの運転手時代から30年のつきあいで色々情報を持ってるんです。今回長男も役員から外して、頼りない従弟が社長です。彼が言うのは専務が辞めてから毎月裏金で5000万ほど補てんをしていてそれにいや気がさしたということですわ」

「新らしいメンバーでは持ちこたえられないな。困ったな」

裁判はまだ終わる様子がありません。

「彼も今回で退職をします。これもオーナーのアドバイスで今なら退職金が出るが半年もしたら危ないということです」

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