第339話企画書の夢
透析のない日を予約してNPOの編集長と地下鉄で5つ向こうの駅を降りて遊休地になっている畑を訪れます。
「助成金は思ったより早くおりましたね?」
「あれは理事長の顔です。行政とのパイプが出来ているのです」
シニアNPOでは何度も呼び出しを受けたのが嘘のようです。
「思ったより広いですね」
ともう取材の撮影に飛び回ります。
「どこまで進んでいるの?」
「遊休地歴が古く予定通り土の入れ替えを済ませました。今日から半農半xの生徒で畝作りです」
そう言えば35人ほどが鍬を振り回しています。
彼は農業訓練の同期で卒業後今は講師に転職しています。
「もう一クラス出来るようなので授業調整をして畝に3種類の色札を付けています」
「計画では4月には3クラス体制にする予定です」
企画は私の仕事で、いつの間にか編集長が隣でメモを取っています。
「ここは砂栽培のハウスは?」
「今年の秋を考えています。年内最大5クラスの容量が限界ですね。それで試算表の利益が確保されます。プリーペーパーの半農半xの特集をするらしいね?」
「それで企画書を読み込んでいるんですよ。ああいう仕事もしてみたいな」
彼女は40歳代半ばですが、どう見ても35歳くらいにしか見えません。
NPOでは理事長のお気に入りらしいです。
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