第53話出向
何故だかスーツ姿が怖い感じです。
朝挨拶をしても誰も顔を背けます。
病気で休む経験が薄い私にはショックです。
リクルートでは有休を一度も取りませんでした。
机に向かって、パソコンに電源を入れましたが、うんともすんとも言いません。
「ああそれは新しい社員に回しますから。社長室に入ってください」
総務課長が当たり前というような声で答えます。
ノックして、社長室に入ります。ここに入ったのは数えるほどしかありません。
珍しく専務が早く出社して椅子にかけています。
いよいよ退職勧告か!
「息子からも相談があって、ホテルの方の会社にどうかなと思っているが?」
意外な話です。
「前に会った社長は歓迎しているそうだよ。出向になるがいいかな?」
「はい。いつから?」
「しばらく息子から引き継ぎを受けてからだね」
1時間半が過ぎてトイレが我慢できなくなってきています。
ここは膀胱トレーニング、我慢我慢です。
それよりもう少し働ける!嬉しいことです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます