p15

昼休み、弓太は三中の友達と一緒に弁当を食べに教室へ戻っていった。


僕はなんとなく、体育館横の日陰で弁当を食べることにした。

桜はもうほとんど散っていたけど、あたたかい春の風が心地良い。

これから、ここで練習するのか。

トラックは200mだが、しっかりと整備が行き届いていて、いい環境だ。

グラウンドの奥には部室棟が見える。

それぞれの部活がこの後の部活動紹介の準備をしていた。

女装をしているサッカー部、上半身を脱いで、背中になにやら文字を書いているバスケ部、ただキャッチボールをしている野球部、ユニフォームを着て、お喋りしているソフトボール部など、個性的でそれぞれとても楽しそうだ。


しかし、陸上部の姿がどこにも見当たらなかった。

僕は部活動紹介のプリントに目をやった。

各部活がカラフルな工夫をこらした、アピールをしている中、陸上部の欄には

『革命』

その一言が書かれているのみだった。


僕は訳がわからないまま、体育館へと戻っていった。


🏃🏃‍♀️🐦

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る