第12話初ダンジョンの冒険
いつもより早く起きた。
シルミーが隣で寝ているからだ。
こんなとこをキララにでも見られたら…。
俺が起きようとすると横にはすでにキララが起きていた。
「剣真は朝から面白いことしてるね?ぜひ話を聞きたいな」
俺は即座にベットから降り、土下座のポーズで昨日の夜の出来事を話した。
「じゃあ、シルミーには何もしてないんだね?襲ったりとか顔を近づけて匂いをスーハースーハーしたりとか」
「してないから!まだそんなことするんけないだろ!」
「まだ???」
おっとやばいです。やばいです。
キララが今にでも俺を社会から抹殺しそうな目をしてます。
ごめんなさい。ごめんなさい。
「これからはもうこんなこと起きないように気をつけます」
「まあ、今回は私が剣真の布団で寝たのも悪かったしいいよ。それよりお腹空いたしシルミー起こしてご飯食べに行こ」
ギルドで朝ごはん食べ終わり。
「今日はダンジョンに行きましょ!そこで私のスキルを見せてあげる!」
たしかに仲間としてキララのスキルは見てみたい。
ダンジョンは異世界にもし行ったら行きたいって思ってたし。
「よし、じゃあいくか。」
「ねね、賢者の私はダンジョンじゃお荷物にならない?」
不安そうに聞いてきた。
だがニート生活してきた俺にはわかる。
「たぶんそれに関しては大丈夫だシルミー。空気中には魔力みたいのがあって、地上よりダンジョンとかの地下の方が濃いから、アンデットとかが出てくるんだよ。ですよねキララ先生?」
そんな俺の演技に…。
「うむ。冒険者として若いのによく知っておるの〜。そうじゃ、だから賢者であるシルミーは頼もしい存在なのだ」
さすがはキララ、年は俺よりも若いが冒険者としての年齢は俺よりも長い。即興で俺の芝居にのり、役を演じた。
シルミーはというと…
「2人とも大丈夫?頭にヒールしとく?」
「「大丈夫だ(よ)…」」
シルミーさあ〜ん。キララも同じこと思ってるよな。シルミーに何か言いたそうな態度だ。
「ならいいけど。じゃあご飯食べ終わったらすぐ行こ。そこはどこにあるの?」
「街の近くだよ。歩いて30分ぐらいで着くかな。でも行く前に必要な物を買ってからいくよ」
そして、着いたのはある店。
1階建で、木製。だが塗装などがされていてピンク色だ。周りは花瓶などが置いてあり、小さないが綺麗な花が何種類かあった。
冒険者とこの店は関係あるのかと思ってしまう。
すると…。
「ここの店長は昔、凄腕の錬金術師として国中に名を轟かせた冒険者なんだ」
なんだと!!こんなにキャピキャピ、ウフフみたいな店の店長が凄腕の冒険者!?
いや、凄腕だからこそ怖いイメージがあるのだろう。それは少しでも和らげるためにこんなことをしているのだろう。
俺がそんな予想をたてていると…。
「しかも、これからは次の世代に頑張って欲しいからって駆け出しの街である、この街に来てわざわざ店を出しているんだ。それに冒険に欠かせないものをしっかり仕入れてくれてるんだよ」
すごい!!次の世代のことも考えてこの街で店を経営してるのか!!
冒険者の先輩として色々と聞いてみたい!!
それよりも錬金術師ってのがかっこいい!!
「でも、入る前に剣真には気をつけてほしいことがあるんだ」
なんだ、なんだ。
まだこの世界に来て数日だし、やらかすようなことなんて。
検討がつかない俺に、とんでもない答えがかえってきた。
「実はその店長って…」
ガラッ。キララがなにか言おうとすると同時に店の扉が開いた。
そこから出てきたのは。
「あら、キララちゃんおひさ〜。元気にしてた?あら、かわいいがいるじゃないの。私のために連れてきたの?」
その人はガタイのいい男性だった。でも女性もののエプロンをし、化粧をしていた。
つまりこの人って…
「剣真とシルミー。この人がこの店の店長で、ガレン。」
「剣真ちゃんに、シルミーちゃん、初めまして。外にいるのも入って。キララちゃんの友達だし、飲み物出すわ。でも、剣真ちゃんは結構好みよ。ウフッ」
一瞬だけ元の世界に帰りたいと思う自分がいた。
飲み物をもらい少し落ち着いたとこで。
「今日はダンジョンにいくからたいまつ買いに来たんだよ」
「わかったわ。そこに並んでるとこから好きなだけ取ってていいわ。そこの2人、冒険者に成り立てなんでしょ?初めてのダンジョンだろうし、今回は特別サービスよ」
「ありがと、ガレンさん!じゃあ、早速ダンジョンにいこ!また今度来るね!」
「今度来る時を楽しみにしてるわ。剣真ちゃんとシルミーちゃんは初めてのダンジョン気をつけてね。無事に帰ってきたらご褒美あげる♡」
「心配はありがとうございますが、ご褒美は遠慮しときます」
「あらら、つれないのね。でもガードが硬い子も好きよ♪」
「「剣真、急に走らないで!まってー!」」
俺は本能に従っていた。
キララの案内をうけながら、無事ダンジョンについた。
外から見ると、雨宿りに使われそうな大きな岩だ。今日は晴れているが洞窟に近づくほど、寒気が増していく。
中に入るとすぐに階段がありそこからダンジョンにいくのだろう。
「じゃあ、今回のダンジョンは私のスキルを実際に見てみることと、ダンジョンの中について詳しいことを教えていくよ」
「わかった。じゃあ、この3人の立ち位置はどうする?」
「私が前で、後ろは剣真がたいまつで周りを照らす。前は私が暗視で見るから特に後ろを注意して。、そして真ん中にシルミーだけど、たいまつは持たなくていいよ。そのかわりにいつでもアンデットに攻撃できるようにしといて。じゃあ話もまとまったしいくぞー!!」
「「おおーー!!」」
俺の初ダンジョン攻略が始まる。
「ん!トラップセンサーが発動してるからそこから動かないで今解除するから」
なるほど、一定の範囲内にトラップが入るとトラップの位置を把握するのか。
こんな感じにダンジョン攻略をして1時間が経過していた。
キララのスキル『罠設置・解除』もダンジョンに入るとすぐに見て、今はこのダンジョンを攻略中だ。
駆け出しの街の近くのダンジョンということで、苦労することはあまりなく順調に進んでいた。しかし、キララ曰く、このダンジョンはとても広くまだ半分も攻略してないのだとか。
でも、初ダンジョンだし、辛い目に合うよりマシだと思った。
そんなフラグみたいなことを思ったのが悪いのだろうか。
「ん、目の前に何か落ちて…きゃあああ!!」
シルミーの目の前にクモがでた。シルミーが怖がり悲鳴をあげると。
床が急になくなった。
「「「え…ぎゃああああ!!!」」」
俺は穴に落ちてばっかだ!
数秒で床についた。そこはまたダンジョンの中で、さっきと同じように道が続いていた。
「今のは大きな音で反応するトラップだね。天井にあったせいできづかなかったよ」
「2人とも大丈夫?」
シルミーが申し訳ない顔をしながら聞いてくる。
「初めてのダンジョンなんだし、わからないことが多いんだから気にすんな。それに落ち込んだってなんも始まらないんだからさ」
「わかった。そのかわりにできることはがんばってやる!」
シルミーは元気になったらしい。よかった。
だが、キララは不安な顔をしていた。
「キララ、どうかしたか?」
「実はここダンジョンの地下2階なんだよ。ここは地下1階で出たアンデットとかモンスターよりも2倍の強さなんだ。」
そんな恐ろしい所に落ちた俺達は帰れるのだろうか。
3人ともそんなことを考えているのだろう。
――――――――――――――――――――
第12話です。
今回は初めてのダンジョンということでいろいろと書いていたのですが、3回ぐらい書き直してやっとできました。
自分の精一杯でした。大変だった〜。
次回はダンジョンから抜け出す話です。ぜひお楽しみに。
読んでくださいありがとうございます!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます