【 アスタリスク 】

この世の中には

不愉快な言葉で溢れかえっている


目を瞑っても

耳を塞いでも


棘のある言葉が

皮膚を突き破って

神経にグサグサ刺さってくる


ああ どうすればいい

目と耳が欝になりそうだ


無神経な奴らが多過ぎる

傲慢な奴らが幅を利かす

自己中な奴らに振りまわされて……


わたしの神経は

鉛筆の芯みたいに細く削れて

ポキッと折れてしまいそうだ


あははっ

と 

笑って誤魔化しても……


うわ~~ん

と 

大声で泣いてみても……


ジリジリと沸点に近づいている


このままでは

臨界点を越えてしまう!


神さま お助けください

わたしはバカですが

決して悪い人間ではありません


   ******


パスワードを

打ち込もうとすると暗号を

アスタリスクが隠してくれる


不愉快な奴らの言動を

すべて   

この「小さい星」で隠してしまえ!


   ******


見えなかった

知らなかった

気づかなかった


三題言い訳できっと逃げ切れる


憂鬱な雲が晴れて

明るい光が心に差し込んでくる

やっと解決策がみつかった


最後に

わたしの名前にも


   *******


そう絶対に逃げ切ってみせる

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