【 冬の吐息 】

凍てついた北風に

千切ちぎれそうな私の耳が

ちぢこまって 蝸牛かたつむり


冬枯れた街には

緑も少なく 小鳥もいない

鉛のような 空が重たい


春がこないかなあ


声に出したら

一歩だけ 春が近づいた

そんな気がする 桜草 


見えない季節を

毛糸の手袋で包み込む

白い綿飴わたあめ 冬の吐息

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