【 夢の中へ…… 】

不条理な夢で目覚めた朝

もの憂い倦怠感で

頭の芯がズキズキ痛む


夢とか希望とかそんな言葉で

ちっぽけな人生を飾ってみても

掴めるものといえば

ほんのひと握りの砂だけ


現実をみろ

誰かの声が聴こえた

だから現実って な・に・さ


ここには必要なカードがない

湿った部屋はカビ臭くて

カーテンの色もくすんで見える

無風状態に慣れて心が荒んでいく


ヘッドフォンを着けて

現実をシャットアウトする

もう誰の声も聴こえない


甘い砂糖菓子をひとつ

浅い眠りに誘われていく

いつか見た あのシャガールの

蒼い絵の中に溶けこんでしまいたい

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る