詩集 瑠璃色の翅

泡沫恋歌

【 メタモルフォーゼ 】

暑すぎた夏が終わり

賑やかだった蝉たちも死に絶えて

地中深く 沈黙のむしとなる


キャンパスに描かれた

自画像は完成されないまま

白く埃を被っていた


数々の葛藤が わたしを苛んで

ぐらぐらに揺らいだ 自尊心 

今は頭を抱えて 隅っこに蹲る


  The words change and evolve


  掴めない言葉を探して

 

やがて 糸を紡いで繭を作った

その中に籠もって 喧騒を遮断する 

瞑目して ゆっくりと時を撫でていく


  The creation continues metamorphosing

  My fight is not over!


  未知の言葉たちに命を吹き込む

  それは わたしの使命だから  


繭の中では 自分との闘い

珠玉の言葉を追い求めて       

わたしの夏は終わらない

  

もう! 留まってなどいられない

滾るような焦燥感は 全身に熱を帯びて

わたしの殻を焼き尽くした


   Metamorphose!

   新しい生物に変わる


さなぎから 瑠璃色の翅の蝶になって

遥か あの虹を越えて 

未知数の空を飛んでいこう

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