黒田官兵衛と竹中半兵衛のようなコンビが小さなうちの職場に

過去最長の題名です。

「阿吽の呼吸」とはまさにこういう人とのことをいうのだろう、という関係があります。

この連載を読んでいる方にとってはみんなお馴染み「隠者君」と私です。まるでその関係性は、物語で語られる黒田官兵衛と竹中半兵衛のように、名コンビとして職場に君臨しています。


うちの職場では全体夕礼というのがあって、夜のアルバイトはそれに参加します。

全員で社員の挨拶を復唱して、社員が連絡事項を言うというやつです。時々偉い人も来ます。


今日の全体夕礼、相変わらず私はわざと遅刻(挨拶練習の儀式が嫌いなので)して行ったんですが、社員がベラベラしゃべっていて、なんだかんだ言ったあとで「私たちを見たお客様に感動を与えるような、笑顔で仕事をしてほしいと思います」という流れがありまして、気持ち悪いなあ、なんて思ってたんですが。


その後の私たちの部門での個別の夕礼で、うちの主任が「あの子(感動がどうのこうのいってた人)いう事言うじゃないの。あんなふうにやってよ。社畜女性社員」


と一言。で、社畜女性社員が私たちにあれこれ言ってきてたんですが、隠者君がここで


「すごいなあ。感動を与えるようにとか・・・」


とぼそり。私が重ねて、「僕らの口から出る台詞じゃあないね。ディズニーランドかって思った」というと無言で隠者君はうなずきました。隠者君はフルタイムで働きたいと社員にもらしていてそれが主任の耳にまで入ってたそうですが、「僕とこの会社のタイプは合わない気がする」と割と主任とやりあっていました。その後私にも、


「本当に感覚的な事だけど合わない気がするんだよなあ、なんだろう、うまく説明できないけど精神的なものを重視していてしかもそれに一貫性がないというか」


と珍しく語ります。続けて、「同じようなキャラばかり雇ってる」と会社の体制の分析まで始め私は大うけでした。


「これだけ勤勉性のある君を雇わないなんて、この会社もたかが知れてる。これじゃあウォルマート(米国の巨大会社)はもちろん、〇〇(日本の大手企業)にも勝てはしないわ」


と、二人で「お前らはなんなの」とどこからでもツッコミが来そうな会話をしていました。

どっちが官兵衛でどっちが半兵衛かはわかりませんが、案外どっちも半兵衛(厭世的で病弱)なのかもしれません・・・。

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