親離れ

 コーラを飲んでいたら、骨が溶けそうだ。

「骨、がんばれー!!」

「そ、そんなこと言われてもしゅわしゅわ...」

 うわー!!大変だー!!溶けそうだー!!

「しゅわしゅわしゅわしゅわ...。」

 骨は全部溶けました。

 私はデロンとしました。

 これからの人生、私の役割は凧になることだと思いました。

 お母さんとお父さんに言いましょう。

「お母さん、お父さん。これから私は凧になろうと思います。」

「頑張るのよー!!」

「ファイトだー!!」

 父も母も応援してくれました。

 父と母は私に竹の棒を設置して糸で飛ばしました。

 でろでろでろでろ〜ん

 私はでろでろと飛びました。

 凧になったのです。

「頑張れー!!」

「いいぞいいぞー!!」

 父と母の歓声が聞こえてきます。高く高く、飛んでいきます。


 ぷちっ!


 糸がきれ、私は宙に放り出されました。

「親離れだー!!」

「一人で頑張るのよー!!」

 と言う声が聞こえました。

 でろでろでろでろ

 私は一人で飛び続け、かまぼこ工場に着きました。

「君はかまぼこの才能があるね。」

 かまぼこ工場長が言いました。

「はい。」

 でろんでろんでろんでろ〜ん

 私はかまぼこにされ、実家にお歳暮として贈られました。


 完

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