カルビン

 今日は焼肉に行くわ。彼氏のたかしさんの奢りなのよ。うふふふふー。


「今日は奢ってあげるよ。むさこさん。」


「ありがとうたかしさん。うふふふふー。」


「かるびひとつー!!」


「はいわかりましたー!!」


 がっぽがっぽがっぽがっぽ


 たくさんカルビがやってきました。ところで、たかしさんはカルビンビンです。


「たかしさん。カルビンビンですね。」


「カルビンビンー。」


 ごほん、ごほん。

 気を取り直して、カルビを食べます。


 パクパクリ、パクパクリ


「美味しい!!美味しすぎる!!美味しすぎる!!」


 私は感動し、たくさん食べました。たくさん、たくさん食べました。たくさんたくさん食べました。


 カルビをたくさん食べました。


 しかしなぜ、たかしさんはカルビンビンなのか。


「たかしさん、なんでカルビンビンなのよ?」


 思わず聞いてしまいました。


「おらはカルビに欲情するビン。」


 たかしさんは言いました。目も虚。目も虚だし、顔が赤くなっています。酔っ払っているようです。なんだかふにゃふにゃしています。カルビンビンですけれども。


「たかしさんは、カルビに欲情するのだ。カルビンビンになるのだ。」


 私は日記に書きました。今日もまた新しく、たかしさんのことを知れたのだ。


 完

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