イキる男
イキってるぜあいつ、イキってるイキってる。
「俺さあ、クモ、食えるからな。」
すごいすごいーっ!!
なんと崇められています
「クモ食いの武蔵ってんだぜーっ!!」
キャーッ!!キャーッ!!
すごい!!すごいーっ!!
クモ食いの武蔵なんだーっ!!
「あなたが、クモ食いの武蔵さんですか?」
おっ、インタビューを受けています。すごい人なんですねえ。インタビュアーは、なんと、クモ!!
クモにインタビューされている、クモ食いの武蔵。
「そうなんですよ。ところであなたもクモですね。」
「は、はい。」
「食べちゃいますよ?怖くないのですか?」
「怖いです。怖いですよ。でも、危険手当をもらっているから.......。」
クモは、ガタガタ震えています。可哀想、可哀想だな
「でも私は容赦ないよ。食べちゃうよ。食べちゃうよ。」
「うぅっ、、怖い。怖い。」
「怖いなら逃げなきゃ。ほら、怖いのでしょう?食べちゃうよ。」
「うぅ、怖い、怖い.....。でも.....もう私は生きる希望なんてない。家族はみんなカエルに食べられてしまったわ.....。いっそ、食べられてしまった方がいいかもしれない....。食べて下さい、、もういっそ、食べて下さい....。」
「いいのかい。食べちゃうぞ。食べちゃうぞ。」
「食べて、食べて下さい。食べて下さい........。」
「食べちゃうぞ...。食べちゃうぞ....。」
男はなかなか食べません
「食べて.....食べて!!」
「いいのかい?本当に食べちゃうぞ....。」
食べる気配がありません。
「なんだなんだーっ!!食べろ食べろーっ!!」
「嘘なんじゃないだろうなーッ!!」
湧き立つ群衆。
「うっ、うぅっ、、、」
男は嗚咽し始めました。
「実は私、イキってただけです。実は、クモは食べれません...。」
男はヘナヘナとしゃがみ込みました。
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ
「えらいーっ!!白状してえらいーっ!!」
「えらいぞーっ!!すごいぞーっ!!」
わーっ!!わーっ!!わーっ!!
とっても盛り上がりましたとさ。
完
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます