第205話 対決前夜

ナンムとの対決間近、作戦は上手く行くのか?

浩二の手腕が試される事に成りそうです。


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本文


合同戦略会議開催

ここの所会議続きで正直俺は飽き飽き来てた、健二に全て任せて俺は妻達と宜しくやっとこうと思ったのだが…………


「形だけでもたけちゃんは王に成るんだよ? 王が居なくてどうなるんだよ? 頼むからもう少し我慢してよ…………」


と健二に言われてしまい、陛下からも…………


「ちゃんとお仕事しない人にはご褒美はあげられません‼ お仕事が終わるまでお預けです」


と言われ俺のキャノンを振るう場所が無くなってしまう緊急事態に陥いってしまった、筆頭正妻の陛下にお預けをくらうと、全ての妻はそれに右にならえをするため俺は仕方無く会議に出席する事になった。

だが捨てる神有れば拾う神有りとはよく言った物だ。

俺の妻にオリュンポスからはアテーナーとアルテミス、それにヘスティアーが、アース神族からは運命の三女神が、アールヴヘイムからフレイアとアールヴ族エルフのヴァルダが其々来る事が決まった。

対にこの時が来たのだ、先ずスクルドはハーフエルフ、勿論人間のとでは無い、神族とのハーフだ。

そして純潔のエルフ…………


異世界一筋300年♪、エロイの、エルフの、や~りた~いの~♪


…………と言う事である。

当然政略結婚となるが俺にはどうでも良い、この会議が始まる前にオリュンポスやヴォーダンで、色々あったみたいだ。


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数日前、ニビル軍本陣


「戻ったか! して休戦の件はどうなった? ロキよ」


「どうもこうも無い、あの浩二と言う者、敵に回しては絶対にいけない男だ、オリュンポスが散々な目にあったのが納得出来た」


「やはり貴方もそう見たか、ロキ殿…………」


「ゼウスよ、アテーナーとアルテミス、そしてアポローンが向こうについた、それに兄よ…………残念だがスクルド、そしてフレイア率いるアールヴが向こうについたぞ…………」


「何だと‼ ヴェルダンディ! ウルド! どういう事だ⁉」


「どうもこうも有りません…………そう言う事です、オーディーン、月の鍵は向こうに有ります、そして私もお姉様も向こうについた、そう言う事です」


「ほう? 覚悟は出来ているのだろうな? ヴェルダンディ…………ウルド……」


「止めろ‼ ハーゲン、今ここでヴェルダンディとウルドを殺れば協定違反になり取り返しの付かない事に成るぞ‼」


「だがロキ様、ここでこの二人を許せば後から寝返る奴等がこれからも…………」


「もう少し貴方は脳筋を治した方が良くてよ? ハーゲン」


「ウルド貴様!」


「ウルドの言う通りだ馬鹿め!」


「ロキ様⁉」


「理由を説明してくれるか? ロキ」


「其は私から説明しましょう…………」


「ヘスティアー殿、頼む…………」


「先ず月の動力炉の鍵がスクルドによって持ち逃げされ、鍵は向こうに有ります。これが何を意味するか…………我が陣に敵との内通者がいた事がナンムに発覚するでしょう。そして敵は直ぐにでも全軍を持ってここに攻めて来ます、今度は本気で……」


「今までは本気では無かったと言う事か?」


「そうですゼウス、考えて見てください、何故アテーナーは生きていたのか? ハデスやポセイドーン、アポローンやアルテミス、そして何より大和は一応出てきた物の、アグディスティスと言う最強の存在が何故動いて来なかったのか? そして向こうには多少力を落として居るとは言え、イナンナ、ナンナ、イシュタルと言った我等に匹敵する存在がまだまだ居るのです、そして聞くところによると大和はパルスーを使っていない…………考えられる事は一つ、向こうには私達に勝つつもりがなかった…………理由は……もうお分かりですよね?」


「我等が月の鍵を持って居るからか…………」


「そうです、ですが動力炉の鍵は今向こうが所有している、成らばあちらにはもう何も遠慮する必要は無いんです、そしてアテーナーやスクルドが向こうに居る以上、此方の計画は敵側からナンムに筒抜けに成るでしょう、向こうにはアプスー様とティアマト様がいらっしゃる事を忘れてはなりません、今度は私達が大和達とナンムの挟み撃ちに成る番です」


「そう言う事だ愚か者め! 今ヘスティアー殿が言った事が現実になれば我等は根絶やしにされるぞ‼ 奴は…………浩二はそのカードを我等に見せ付けながら交渉についた、何時でも寝首をかけるぞと言わんばかりにな…………全て奴の手の平の上で転がされたんだ! 俺達は‼」


ガシャーン!

ロキは悔しさの余り近くの花瓶を叩き落とした


「…………どうすればいい、ロキよ…………」


「我等が生き残る道は最早共存しか残されておらぬ…………大和を王につけてナンムと戦う、その部分では元々我等と奴等の考えは一緒だ。

人払いを、ゼウス殿と兄のみ残られよ!」


「では私達はこれにて」


ゼウス達以外は皆部屋を出た、そして亜空間をオーディーンが造った



「問題は我等の良いように地球人を洗脳出来ない事だ。気の遠く成る程長い話になってしまうが…………奴等の気が変わるのを待つのが今は良作であろう、後一つ、大和をたらしこむと言う手がある」


「どの様にだ?」


「大和は無類の女好きと言う話だ、だから奴に女をあてがう、そして大和に我等が敵意が無いことを先ず刷り込む、最初はこちらを裏切ったやからにその役目を押し付けよう、ゼウスよ、残念だがアテーナーの事は諦めて貰うしか無い」


「仕方有るまい…………まあ女好きの大和の事だ、悪いようにはせぬであろう…………」


「その間こちらで見目麗しい女を教育して大和に子を産ませる、その子が時期王と成るようにこちらで手を回す、古臭い手だが女好きには有効な手だ、如何に浩二と言えど、大和には逆らわぬ」


「うむ、最早それ以外無いであろう……」


「多少此方に情報をよこす者が必要だ、それを誰にするか…………」


「其はこちらで用意しよう、奴とも面識が有り、此方とのパイプ役になれ、大和成らば間違いなく受け入れるであろう女神だ」


「其は誰だ? ゼウスよ?」


「ヘスティアーだ、あれはアテーナーとアルテミスと並ぶ処女神、大和成らば間違いなく受け入れるに違いない」


「よし、ではその手で行こう、ヘスティアーとヴェルダンディ、ウルドを呼べ!」


こうして俺の元へ女神達が輿入れしてきた。


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「ちょ! ちょっと待ってよヘスティアー! それどういう事よ‼ 何で私がお父様の命で大和に嫁がなきゃ成らないのよ‼」


「その様な物古来からの習わしに決まって居るでは有りませんか、政略結婚です。それに言葉使いを改めなさいアテーナー、大和では有りません、主人様です。

あの方は最早私共の王で有り、私達の良人でも有ります、早々に直しなさい」


「んな! …………ちょ、そ、その政略結婚って…………何処からどうすればそうなるのよ⁉」


「オリュンポス族がこれから王に対して優位に発言件を持てる様に私と貴女、そしてアルテミスを我等が主が嫁に出した、そして貴女は主の実の娘、これ以上の何が理由に成るのですか?」


「ンガ! …………」


「うむ、其は間違いないのう、ヘスティアーの言う通りじゃ、オリュンポス族が今後を考えお主を嫁に出すのは至極全うな事じゃ、諦めよ…………」


「これはティアマト様、今後宜しくお願い致します!」


「うむ、良き嫁に成るがよい」


「ティアマト様ーーー!」


「往生際が悪い女神じゃのう?」


「そうですよ! 主からの伝言ですアテーナー、今回嫁いだ嫁の中で、いの一番に夜伽の相手を勝ち取れ! 戦いの女神の意地を見せよ! との事です」


「既にもうやられたわよ! 変なクスリを盛られて‼」


「其は上々、ですが正式にはまだでしょう? 今度は妻としてしっかりと夜伽の相手をなさい」


「あんたはどうなのよ⁉」


「私は貴女方の後で勤めを果たします、主の意思は実の娘である貴女が最初にお勤めする事が今後のオリュンポス族の未来に関わるとの事、その意思は尊重せねば」


勿論ヘスティアーの適当な言い訳である、と言うかヘスティアーはこの時点で既に作戦に入っていた、ヘスティアーは自分を優位に立たせてある程度今後のオリュンポス族の優位性を図ろうとしていたのだ。

これは人も神も一緒である、古来女性は嫁いだ先で、何人もの側妻達の間で主導権を握り、自らの出身国を優位に立たせる為に、主人の子を産む事が言わば女性の戦いであった。

ヘスティアーはこれを行おうとしていた。


そして会議が開催される、俺は一番奥の上座に回された。

そして直ぐ側に朔と桜が座る、これは神の会議である以上そうなるだろう。


「ではこれより共和国第一回目の会議を行います。司会は私、ヘーラーが行います」


この会議に列席しているのはムーからは俺、浩二、陛下、朔と桜、そして母ちゃんが呼ばれた。

オリュンポスからは十二神とハデス、そしてヴォーダンからはオーディーン、ロキ、フレイ、バルドル、テュール、ノルンの3人とオーディーンの妻フリッグ、そしてフレイアが出席した。

いよいよナンムとの戦が始まる。

もう後には引けねー、浩二に全てを任せて俺は戦うだけだ、マルドゥークには貸しが有ったしな…………


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