第121話 時節
本当のナルメルは古代エジプトの創始者と言われていて、史上初めて南北エジプトを統一したファラオです。
紀元前3100年頃なので設定世界の大分後の事ですが、やはりエジプトの創始者と言えばナルメルをおいて他はなく使いました。
勿論SM設定はここだけの話しです…………
本文
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S○談義も終え、今度こそ俺達は世界を統一させる方向の話を始めた。
そこには当然陛下と朔、イシュタルも混ざっての話しになる。
「ナルメル殿、今回の助太刀には感謝する、じゃが妾には今一つ解せぬ事がある、お主は時期ファラオの一角とも言われる優秀な軍略家、そんなお主が只の趣味による範疇だけで我ら連合軍に願えるとは到底思えん。この際腹の探りあいは止め、本心を聞きたい物じゃのう」
「ムー大陸に気きしにまさる軍神の帝が要ると聞きました、その帝と争えば必ず死を賜る物と……
今は代替りして女神の様な美しさを誇る帝となられた様だが、剛毅の中にも決して引けを取らぬ美しさ、看取れてしまいますな」
「妾におべっかは効かぬ、答えて貰いたい物じゃのう」
「いやいや、本心を言ったまで、ではお答え致しましょう、私が会長に心酔したのはまごう事なき事実です。私はTMSNに未来を見ました!」
「妾は真面目に聞いておるのじゃぞ?」
「上皇! 怖い顔をなさらないで下さい、それでは真剣に答えられませんよ‼」
「朔、、殺気を出すな! 取りあえずナルメルの話を聞いてからで良いだろ」
「うん?……うむ……」
「ふー……助かったよ会長……では、未来を見た、、と言いましたが、先ずこの道具を見てください。」
電コケだった……魔道だから魔コケか…………
ブィィィィン!
朔が立ち上がり刀に手を…………
「朔!」
「うん?……うむ……」
「……俺話して死なない? 会長……」
「取りあえず俺が押さえるから話せ……」
「…………私がこれを初めて見たのが貴族が持ち込んだ物です。何に使うか解らずに聞くと、TMSNの事を聞かされました。そして私の無類の女好きはそちらも承知でしょう、私は即座に忍でムー大陸へ渡りTMSNの支部に趣きました。そこで見た物は、物があふれ発展したムーの国、そしてこの様な娯楽まで有り、貴族皇族庶民に至る迄が一所に集まり皆が同じ目線で楽しんでいる、我がアトランティスには今のままでは一生訪れない光景でしょう」
「それとお主が連合軍に付くのにどう繋がるのじゃ?」
「上皇、お尋ね致しますが、戦に勝つには何が必要と思いますか?」
「戦略、戦術は当然として、数と士気じゃ! じゃがそれでも100戦の勝利は有り得ぬがのう」
「それは何故だとお思いですか?」
「そうじゃのう……運気じゃな」
「そうです、ですが私はそれを時節と見ました!」
「時節とな? 弟よ、時節とはどういう事じゃな?」
「兄貴、兄貴は何故会長と手を結んだ?」
「先ずは勝てない、そして民が臨む世界は今のムーに有ると思うたからじゃな」
「そう、それが時節!」
「よう解らんのう?」
「上皇、上皇は運気と申されました、ですがそれは偶然の産物では無いと思うのです。多くが望まぬ物は結局最終的には排除される運命が待っております。そして多くが望むからこそ、新しき物が産まれる、時節に逆らうは天に逆らうも同じ。そしてその時節は明らかにムーから流れている、その風をふかせて要るのが会長だと言うことです」
「運気に逆らう事は出来ぬか、、そして運気とは流れと言う事かのう?」
「そうです上皇、今のファラオは時節の流れに逆らっている、何れ排除される運命が待っている。恐らくムーの、会長と言う強大な時節の大元にね…………
其ならばアトランティスは会長の流す風に乗るべきなのです、アトランティスを存続させる為に」
「成る程、よう解った、お主には先見の明が有る様じゃ」
「俺はそんな積もりは無いが、アトランティスを潰そうと思っていたのは事実だ。
ファラオは操られている、後戻りが効かない程にな、だから潰すしか無いと思っていた。
俺に領土的野心はない! この際だから言っておこう」
「勿論私にも有りません、私は今のムーの領土でも手一杯です」
「詰りアトランティスの領土には興味は無いと?」
「誰が統治しようがどう戦争しようが知った事じゃ無いが、女を傷つける奴は許さない。特に俺の可愛い妻やジャーリア達にな!
そして世界を裏でこそこそ自分好みに変えていこうとする奴には容赦しねー!」
「ワシも同じくじゃな」
「妾達もじゃのう?帝」
「健様のお考えが私の考えです」
「これで全員の利害が一致したって事だな? 会長!」
「そう言う事だ! なら始めようか…………
俺はここで俺の知る全ての情報を話し、又アトランティスの内情も知る事が出来た。
アトランティスは現在3つの勢力に分けられていた。
先ずはオリュンポス族が後楯の現ファラオが統治するエジプトから中央アフリカにかけてと南アメリカ大陸の上からボリビアブラジルの一部にかけて、そしてギガント族とレプテリアンが擁すファラオの弟達はアメリカ大陸の下半分を納めている。
そしてムー、レムリアが擁すナルメルとナルメルの兄弟が統治する南アフリカ大陸の下半分とに分けられていた。
そこで俺は一つの案を提案した
「ナルメル、独立しちまえ! お前がファラオを名乗れ、陛下と兄弟が即位式に出席すれば他国はお前のアトランティスにおける真の王位を認めた事になる。アトランティス国民はお前の王位を認めざる負えなく成だろう。
そしてムーとレムリアはお前の国を後押しする、そうなれば国は豊かになり国民はこぞって亡命してくるだろう。何れはファラオを王と認めなくなり、お前をファラオと崇める様になる。
てか歴史ではそうなっている」
「マジか会長……俺がファラオなのか?」
「ああ、お前次のファラオだよ、そして南北エジプトを統一させたのがお前だナルメル。詰り黙ってても何れお前は南北で国を割ってた事になるな……」
「ならいいか、遅いか早いかの差だ、俺はファラオを名乗ろう!」
「国の名はどういたしますか?」
「南アトランティスで良いでしょう、その方が統一出来た時に楽になりますしね」
そうして南アトランティス王国が建国される事となった。
俺達は一度シオンへと戻る事になった。
長らく戦争続きであまり桜やマリナ、楓と言った留守番組を構ってあげる事が出来なかったので、拗ねているかもしれない。
それにフェリアやスーリア達にも暇と旅銀は持たせたが、既に帰って天楼閣で下働きをしているとの事だ、早々にキャノンを奮ってやらねば……
シオンに到着し先ず俺は桜とマリナの処に出向いた。
「マリナ! ごめんな、中々戻ってこれなくてすまない、桜もマリナを見ててくれてありがとな」
俺はマリナを抱っこして頭を撫でながら二人を心の底から労った。特に平穏無事でいられるのは桜が留守をしっかり守ってくれていたからだ。
「ううん、お仕事だからしかたないよ、でもお兄ちゃん巨人の女の人いっぱい助けたんでしょ?シオンで有名になってるよ!」
「そうじゃの、それにマリナはもうわが子じゃ、気にするでない、それとその巨人の事じゃ」
「なんでだ!? エイレーネー達の家は郊外に造らせた筈だけどな?」
「街に何度か来てて、無償で働いて帰って行くんだよ、シオンの大臣に救って貰ったお礼にって…………
それとお兄ちゃんエイレーネーちゃんを側妻にしたでしょ?」
「ああ、したけど何で?」
「何でエイレーネーちゃんはよくてマリナはしてくれないの?」
「だってお前まだ102歳だろ? そんな年で結婚できると思ってるのか?」
「だってエイレーネーちゃんだってまだ101歳だよ?何でエイレーネーちゃんはよくてマリナは駄目なの?ねえ何で?ねえ?何で駄目なの?」
「こう言うてきかん、妾は知らぬぞ!」
「ま、マジか・・・・・・」
取りあえず俺はマリナをもう少し待つ用に何とかなだめて朔耶の処に相談しに行った、こういう相談は久美よりも朔耶の方が得意だったからだ。
「は~・・つまりエイレーネーは101歳だったと・・・幼女強姦に正当性など持たす事は無理ですね!」
「いや違うんだよ、別に正当性何ぞ期待してないって、マリナや下手をすればスーリアやメイラ何かも俺と婚約するなんて言い出しかねねー!いくら俺がロリOKでも6歳や7歳児にキャノンを振るうなんて出来る訳ねーだろ!」
「エイレーネーには振るったじゃないですか?」
「んぐ・・・・あ・あれはだな、巨人だったから解らなかったんだ・・・」
「顔や仕草は幼女のままですよ?」
「ぐふ!・・・」
「はー・・まあ本人も喜んでいるからいいですけど、マリナには言い訳出来ませんよね・・・」
「まあ・・そこなんだ」
「では健兄さん?ミーシャ達の年齢になったらマリナやメイラ、スーリアを妻に迎える、これで説得してみますがそれで良いですか?」
「ああ、それで頼むよ・・・」
一応朔耶に任せておけば何とかなるだろう・・・
そして俺は次に健二の処に顔を出した。
「聞いたよたけちゃん、ナルメルを王位に着かせるんだってね?」
「ああ、早かったか?」
「いや、問題無いと思うよ、だけど建国してからは直ぐにファラオ軍が攻めて来ると思うよ?建国はいつにするつもりなの?」
「来年早々にはと思ってるんだがな?」
「なら諸々の用意を急いだ方がいい、忘れてはいないと思うけど、エジプトは赤道の直ぐ上、下手をすれば赤道直下の戦闘もあり得る、今の装備じゃ兵は3日と持たないよ?」
「お!おう・・わかってる・・・」
やべー・・忘れてた・・・そうだった、猛暑の戦闘での装備は極めて大切だ、装備も軽量にして体力を温存させる為のレーションは必需品だが腐る物は選択出来ない、缶詰は造ってあるが携行品としては重すぎる。
そこで俺は缶詰を基本とするが、携行食用にカロリーメ○トを作る事にした。
まずは試作品からだ、久美と朔耶、ナーナとルチルにも手伝わせる
「よし! 材料は揃ったか?」
「これで大丈夫だと思うけど・・・本当にあれが出来るの?」
「オーブンが無く窯でやるから焼き加減が問題なんだけどな、大体200度くらいでいいんだ、何回かやれば大丈夫だろう」
「ではまず薄力粉と片栗粉ですね、加減は兄さん教えてくださいね?」
「この人数分だと薄力粉150gくらいに片栗粉20g程度だ! ナーナ、記入忘れるなよ?」
「わかりました!」
「ルチル、バターをこのくらい、そうだな30gくらいを朔耶に教えてもらって入れてくれ! 後チーズも同じくらいだ!」
「はい!」
「よし久美混ぜろ!」
「朔耶、牛乳大匙1油大匙1だ! ルチル、塩一つまみ」
「よし! だいぶ固まってきたな? じゃあこの台の上で四角い板状にしてくれ!」
「穴は開けなくていいの?」
「それは焼く前だな、じゃあナーナ、氷魔法で又いつもの作ってくれ」
「これですね?」
そう言ってナーナは氷魔法で氷のケースを作る、簡易冷蔵庫だ。
そして窯に火を入れておく、1時間程経ち、生地が完全に落ち着いた。
「じゃあ穴を開けて長方形に切断、よし! 窯に入れるぞ!」
30分程たち、出してみると少し焦げていたが、食えないレベルではない。
「次はもうちょと温度を抑えよう、でも食えないレベルじゃねえな、うん、成功だ! みんな食ってみろ」
「おいしいです健様!」
「そうだろルチル、でもこれは凄く栄養があって体にいいんだよ!」
「基本が乳製品ですからね、あら、本当にカロリーメ○トのチーズ味です!」
「本当だ! これカロリーメ○トよ! これならフルーツ味やチョコ味も作れるんじゃない?」
「マーマレード造るのダリーしチョコの材料この世界で探す方がめんどいぜ!!」
「でもこれ美味しいですね~何個も食べちゃいます」
「体つきがブローマになってもいいならいくらでも食っていいぞ? ナーナ」
「それはちょっと・・・」
「一応戦闘携行食だからな、少量でも十分栄養が取れる物なんだよ、実際はここに食物繊維なんかや塩も多めに加えるつもりだ。食物繊維は昆布の出汁を加える、だからここまで美味しくはならないだろうな? これはあくまでもベースだな」
「そうですね、ではレムリアに持ち帰り量産体制に着手します」
「朔耶、カレーの缶詰もな? カレーライスにするから少し固めで頼むぜ?」
「解っていますよ!」
こうしてムー戦闘糧食I型が完成した。
次はいよいよ戦闘服だ、アトランティス軍のクッコロ部隊用のデザインもナルメルに頼まれているしな・・・楽しみだぜ!
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