第92話 イナンナ

月の裏側、月の自転と公転周期は同期している為、地球に裏側を見せる事はしない為全く地球からは観測する事が出来ない。

その為に今俺達がいるこう言う物が沢山在るだろうと言われていた、やっぱり有った。


「何が聞きたい?僕の知っている事なら何でも話すよ?」


「じゃぁ私からいい?」


「そうですね、健様がよろしいなら」


「時間はタップリ有る、聞きたい事は全部聞けばいい」



「何で健兄さんなの?この世界に召喚して闘う人が」


「簡単に言えば馬鹿だからだね」



「テメー!」


バキ!

「黙ってなさい!」



「はー……毎回この質問で健が怒り僕を強姦するんだシクシクシク、今回は久美がいて助かったよ」



「何で攻撃しないのよ!貴女そうとう強いでしょ、健兄さん女には基本自衛以外は絶対手を上げないわよ?」



「君は心から愛する人に迫られて攻撃するのかい?」



「え?イナンナ、貴女健兄さんを?」



「そうだよ、僕がどういう立場の者か君達は薄々知っているんじゃないかい?そんな女が君達に手を貸す理由はそれしか無いと思わないかい?」


「そ、そうね……」


「それに僕はもう健の妻なんだ、夫の言う事には従わないとね。だから記憶のない健に強姦されても従うしかないんだよ」


よよよよよとしだれながら泣き出すイナンナ



「どういう事?健兄さんの妻って」


「言葉の通りだよ、僕は健の妻だ、一番初めのね!だから僕はもう健の子を何人も宿しているよ?」


「それは誰だ!」


「へー……兄さん子を宿しているって所には驚かないんだ、何で?」


「いや……それはだな……」



「薄々気付いてたんでしょ?、じゃぁ旦那様の質問に答えよう、そこの君、アンナだったね、君を除いてここにいる全員だよ」



「ぐは!…………」

ナイスフォローだがやはり……お、俺の娘だったのか…………



「え?私もそうなの?嘘でしょ?」


「私もですか?」


「そうだよ、ルチル、君は僕の娘であるイシュタルの分身、君達の名で言うならルチーナだけど、彼女の直接の子だ。僕がこの時代に産まれる様に細工したんだけどね」


「ん~話が全く見えない」


「イナンナ、とりあえず最初から話せ、時系列を追って話を聞かないと纏まらない」


「長くなるけどいいかい?」


「構いません、真実が知りたいです。」


「解った、まずこの僕イナンナだが、君達の僕の呼びなは色々有るけど君達に一番親しみ深い呼び名で言うと、アマテラスだね」



「う、嘘着け!あ、あ、天照大神な訳ねーだろ!」


「はー……健は何年経っても毎回同じリアクションをするんだね…………」


「んだっだって……」


「そうすると自分が天照大神を強姦した事になってしまうんでしょ?僕の答えは今回も同じだよ!その名前は君達が勝手に着けた名前であって、僕の名前ではない。だけど帝の系譜を一番上まで辿ると僕に行き着く、だから君達の呼び名で言えば僕はアマテラスだよ!」



「はぅぅぅ…………」


「アマテラス様を強姦したんですね健様」


「そうですねお姉さま、健様はアマテラス様を幾度も強姦したんですね、しかも妊娠も何度もさせて、そう言えば先程も猛烈に強姦なさっていましたし」


俺はよつん這いになり現実から何とか逃れようともがいていた……


「ナーナ……兄さんもう駄目っぽいからその辺にしてあげてくれる?」


「健は本当に変わらないね、前回も3日はこの状態だったよ」


俺は日本の最高神を事もあろうか強姦してしまった、神罰が下る…………

しかも自分の娘達に超絶変態行為をしてしまっていた………………


「兄さんはほっといて話を進めましょう、私達の神話からすると貴女はイザナギ、イザナミの子と言う設定よね?」



「仕方ないね、そう言う事になってるけど君達の日本書紀や古事記は改編され過ぎていてあまり当てにしない方がいいね、先ずは日本書紀とかは考えないで聞いた方が良いだろう。

前もって言っておくと、僕には名前は無い」



「え?イナンナと言う名前は?どうなのですか?」


「そうだね、それも有るけどクロノスとレアという名前もある。いずれも君達が勝手に着けた名前で僕がイナンナと名のっているのは健にどれがいいか選ばせて、健が決めた名前だから僕はイナンナを名のっているにすぎない」


「兄さんなら天照大神を選ぶと思うけど?……」



「この状態の健が僕を天照大神にすると思うかい?」



「有りませんね……」



「では貴女は一対何者なの?」



「そうだね、何処から説明しようかな?じゃあ先ずは僕の魂の方からだね、この肉体と魂は別々の人間と先ずは覚えておいて貰おうかな」



「な!他人の体を乗っ取っているの?」



「失礼な!そんな事しないよ、そうじゃなくて転生と言えば解るかな?つまり僕はこの体の本来の持主ではなく生まれたと言えばいいかな?この体の本来の持ち主は別の体を選んだから僕が貰ったんだよ」



「理解不能ね……」


「ここは理解しなくていいよ、死ねば解るから!僕の魂は簡単に言うとこの地球の人間の魂では無い、次いでに言っておこう。健の魂もね」



「宇宙人と言うこと?」



「僕を宇宙人と言うなら君達も宇宙人になる」



「前に健様から聞きました、この世界の最初の住民はレプテリアンだと」


「そうだよ、イシュタルの分身、君達は皆僕らの仲間から生まれた子孫になる。」



「貴女達は何処から来たの?」



「火星と木星の間にあるティアマト、僕らはそこに住んでいた。だが僕らはその星を自らの剛で破壊してしまったんだ。」



「ニビルがぶつかったからって聞いたけど……」



「話についていけませんねお姉さま……」



「そうですね……」



「私達も同じです帝」


「貴女達には私が後で詳しく時間をかけて話すわね!」



「そうだね、頼むよ!それで次に僕達が目指した場所が火星、僕達は火星をテラフォーミングして人の住める場所にしたんだ。」



「ちょっと待って!貴女はまるで自分がティアマトから火星に移った様に話しているわ!」



「そう言っているつもりだけど何かおかしいかな?」


「貴女に死は無いの?」


「無い、肉体はいつか滅びが来るから今みたいに乗り換えるけど魂は永遠だ、それは何も僕だけじゃなく、君達も同じだよ?」


「貴女は何故記憶を引き継げるの?仮に私達も同じだとしても記憶何て引き継げないわ」



「僕が何年行き続けてると思うの?僕は40億年以上生き続けてる原初人だよ?君達とは根本が違う。君達が僕と同じに成るには少なくとも35億年は生まれ変わる必要がある。」



「待って下さい、貴女は先程健様がティアマトの住人だと言いましたね?」


「良いところに気付いたね、ラフィーリアの分身、リーアだったね。

そうだね、久美!君の先程の回答を答えよう。

僕が彼を選んだ理由の一つが正にそれだ、切っ掛けさへ有れば彼も記憶を引き継いで生まれ変わる事が出来る、その鍵を握るのが君達何だよ!」



「私達が?どういうことでしょうか?」




「そこで次にこの体の事を教えよう、この体は久美、君達の世界から更に約一世紀を経た未來に住む地球人の体何だよ。だが地球はその時には既に存在していない。地球人は間違った未来へと進んでしまったんだ。ティアマトの二番煎じ、つまり人の住めない星へと変わってしまったんだよ。」



「何処に住んでいるの?」



「惑星ニビルと君達は言っている」



「やっぱり……じゃあその星の人達が私達の敵なのね!」



「違うよ久美、君達が闘う相手はレプテリアンと、僕達の仲間だよ!」



「え?だからニビルの人達じゃ……まさか‼」



「そう、原初神と君達が呼んでいる存在だ!」



「そんな!その様なお方と戦うなど」



「どの道を選ぶのも君達の自由だ、だが少なくとも君達は思考まで管理されたロボット、人形と例えた方がいいね、そう言う存在と成るだろうね。

その方が楽な道と言えるかもしれない、難しい事は一握りの者が全て考えてくれる、君達は一から百まで全て与えられた道筋を与えられた通りに進むだけでいい」



「冗談じゃ無いわ!そう言うのを生きているって言わないわよ」



「君は大分健に洗脳されてしまったんだね?答え方がそっくりだよ!微笑ましい事だ」



「そこは喜ぶところね!」



「覚悟を決めなさいナーナ、健様に着いていくと決めたのです、誰が相手であろうともう曲げる事は出来ません」



「お姉さま……そうですね、解りました!」


「私も同じくです、聞く所によると私はイナンナ様とは無縁の物らしいですが、私は、それに妹も健様に着いていくと決めました。神が相手でも私は健様に着いていきます」



「健はとても良い人を見つけたんだね、ならば君、ちょっとこっちへきたまえ。」


イナンナの手にまたヘブライ語が渦巻く、そしてアンナは急に全身が光り輝き、更に美しい姿へと変化する、またアンナの背中にも白い美しい羽が生えた。


「え?これは…………」


だが直ぐに羽は消えてしまった


「君の潜在意識を少し多く露出させただけだよ、君もティアマトの住人の子孫だ、つまりその力が宿っている、それを少し目覚めさせただけだよ!その力を出せる様になるかならないかは今後の君次第だ。

あとこれを妹に渡すといい、同じく力を引き出してくれる、足も治るだろう」


イナンナの手にはクスリの様な小瓶が握られていた


「エリクサーと言う、不治の病も治せる力があり、人の隠し持つ能力を拡大させる」


「ありがとうございます、何てお礼を」


「必要ないよ、君は彼に着いていくと言ったからね、僕は彼の仲間を育てて来たんだ。

さて、いい加減に復活してくれないかな?旦那様」



バキ!

「いつまでも現実逃避してるんじゃ無いわよ!ここからは兄さんも居ないと話が進まないでしょ!」



「は!う~ん……」


「いい加減にしてください!」


陛下に支えられた……娘に……



「はー……娘に手を出した事にそうとう堪えているようだね……」



「それです、私達が健様の娘と言うのがどうにも理解出来ません」



「は!そうだ、俺がそんな事するはずがねーー!」



「先ずは僕が健を選んだ所から話を始めようかな?……」


問題の話が始まる……









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