第37話:果報者

 だが、いざとなると興奮で震えてきた。


 何しろ、オレの記念すべきファースト・

キスだ。


 顔を近づけただけで、異常に心拍数が

上がっていく。


 全身に汗が滲み、目に入って痛くなって

しまった。


 ゴシゴシと目蓋(まぶた)を擦(こす)った。


 かすかに開いた唇が妙に艶(いろ)っぽい。

本当に美女だ。


 こんな美女とキスが出来るなんて、

オレは何て果報者なんだ。


 ゆっくりと唇を接近させた。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る