本音が言えない嘘つき少女5


「もうすぐGWだな」

 私の横を歩く男が手を頭に置きながら話してきた。

「何か予定とかある?」

「友達と遊びまくるから大変よ」

「そっかー。俺は何も考えてないから暇だろーなー」

「へ、へー」

 なら一回くらいは遊び誘ったら来てくれるんじゃない、と頭の中で考えた。

「あ、暇ならお前連絡するよ」

「え?!」

「あ、でも遊びまくるなら連絡しても無駄か」

「そ、そうね。あんたの連絡なんて見る暇もないわよ」

「まぁ、するだけしてみるよ」

「あ、そう」

 顔は嫌がってるように見せるが内心喜んでいる私。GWの楽しみが一つ増えた。



GW後・・・最終日・・・結果メールの一つも無し・・・


「朝から夜まで確認してるのに一つも来ない....」

 私はベッドに座り枕を叩きつける。

「来ないじゃない!バカ!」

 私の声が部屋中に広まった・・・

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