本音が言えない嘘つき少女3

 二人で歩く帰り道。

 少年が笑顔で話していた。

「なぁなぁ、今日俺ラブレター貰ったんだー」

 少年は手紙をヒラヒラと見せて自慢する。

「ふーん・・・」

 少女は向こう顔で返した。

「どんな子かなぁ。可愛いかったらいいなぁ」

 少年はキラキラした目で空を見ている。

「....私だって、....なのに」

 少女はポツリと小さな声で言った。

「え?なんて?」

「何でもない!可愛い子だったら良いね!!」

「な、なに怒ってんだよ」

 少年は少女の迫力に気圧され後ずさる。

「怒ってない。知らない!」

 少女は走って先に行ってしまった。

「なんだよ....お前には隠し事したくないから話したのに....なんなんだよ」

 少年は居なくなった後を拳を握りしめながら見る。

 

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