兼業お母さんを休んだ日
お姉ちゃんのご飯は茶色すぎてヤダ。
妹はそう言ってサンドウィッチを買ってきたりパスタをチンしたり、いつも勝手。
おばあちゃんは「洋食屋さん」物ならまだしも、
パンやパスタじゃ納得してくれないし、お父さんはとにかく肉だし、
みんな勝手過ぎる。もう厭。
そんな気持ちがでたのかも。思わぬ発熱で学校を休むはめになった。
布団で唸っていたら、ふすまが薄く開いた。
「お姉ちゃん、おかゆ、買ってきた。食べられる?」
買ってきたのかー。作ればタダなのに、ああ無駄遣い。
「食べる。ありがと」
よぎったイヤミをふん縛ってお椀を受け取る。
「ごめんねお姉ちゃん」
「なにが」
「なんか」
「ふうん」
さらさらのおかゆが、ゆっくり胃に降りていった。
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