170629「また終わってしまう」32

 単行本の最終ページを閉じると、僕は時計に目をやった。時刻は午後九時前。昼前から読み始めてから、何も口にしていないことに気が付いた。少し腹を満たそうと思い、冷蔵庫をあさる。冷やご飯をレンジに入れ最終巻を手に取る。

 また終わってしまう。御話しも、今日も、僕も、世界も。

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