170616「もうずっと一人ぼっちでも構わないから」19

 帆は折れ、舵は割れてしまった。雲は厚く、羅針盤もイカれている。残された水と食料で何日保つのか想像もしたくない。

 今、弾薬を持てるだけしまい込み、部屋の扉を塞いだ。私は人のまま陸を踏めるだろうか。

 もうずっと一人ぼっちでも構わないから、せめて君に一目会いたかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る