死ねないだけだ。

安楽死できる薬がほしい


もしもだれかがくれるなら

迷わず手にすることでしょう


そびえるフェンスの感触と

夜にのまれる黄昏色


黒のなかで目を閉じて 

手にした薬を舐めてみる


友と家族を忘れ去り

夢と理想も捨て去って


さよならできたら楽なのに


うらやむばかりのこの体

他人の持ち物 気にする習性

自分嫌いを加速する


眠ってしまえば消える情

恐怖も怠惰も羨望も

すべて抱えて生きてたら

ましな僕になれるのか


自分にとことん甘くって

楽をするのが好きなのに


死ぬことだけができずにいる


ぜんぶぜんぶ消えちまえ

心なんて消えちまえ

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