第14話 私/本音を知っている人

自分が本当に言ってほしくない言葉も

自分が本当に言ってほしい言葉も

自分しか知らない。

当たり前のことだ。


一番きつい言葉を放って

一番厳しい態度を取って

一番上手く慰めて

一番上手く褒めるのは

やっぱり自分だ。


本音を知ってる人だから

どんなことも隠せない。

隠せないコト自体が

時々つらくなるんで

その時は目を閉じて

ふ、と笑う。


私は私でいいんだ。


って、当たり前のことを思うと

なぜか目が潤む。感極まる。

なんでだろう。

わからない。

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