詩集「十代の詩」

武市真広

友の屍

 共に帰ると約束したが

 それは果たせぬままである

 私だけが生き残り

 かつての仲間はもういない

 戦友達に思い馳せ

 あの笑顔を思い出す

 遠い昔のはずなのに

 今なお鮮烈に覚えている

 友の屍に頭を垂れ

 涙を流し

 懺悔する

 

 嗚呼、戦友達は私を許してくれようか

 桜舞い散るあの場所で

 今なお私を待ち続けているのだろうか

 友の屍に誓う

 私は決してお前達を忘れない

 

 失った友はもう戻らない

 戻りはしないのだ

 

 だから、命を慈しもう

 もう友は失わない

 死んでいった友のためにも

 

 私は決して、お前達を忘れない

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