【 いちご 】

頬をなでる風が なま温くなって

何処からか 春の香りを運んできた


ガラス皿に盛った いちごは 

はち切れんばかりの 真っ赤!


嬉しくなって お口に放り込んだら

いちご酸っぱくて 切なくなった

 

  『 声が聞きたくて 携帯にぎって

       眠った夜もある

   伝わらない想いに 灯り消して

       泣いた夜もある     』


愛してくれない人を 想いつづけるのは

苦しいくて 惨めなだけなのに


どうして わたしじゃダメなんだろう?

口の中でいちご 涙の味に変わっていく


弱い自分を叱りつけ 無理やり笑った

わたしの恋はいちご味 甘くて酸っぱい

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