『ノゾミの断罪者』

『ノゾミの断罪者』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054880788894

作者:片山順一様


読んだところ

3現場へまで


まず最初に、冒頭部分からの流暢な文体はお見事です。

登場人物も一癖も二癖もある、いわゆる群像劇にふさわしい人物ばかりです。

異世界モノですが、個人でなくもっと巨大な集団・場所を取り上げています。

このような形式は自然と話を大きく、設定を練りこまないといけない難物です。

ですが退廃的で暴力的な雰囲気が良く出ています。


しかしながら、名前付きの登場人物がこの段階でも多く出てきています。

また、馴染みのない名詞も頻出していると思います。

そのため、少なくても私は頭の容量が不足しそうでした。

群像劇でなおかつ、異世界ファンタジーの独自設定を盛り込んでいるためでしょう。

これは一定水準以上の文章力とキャラの魅力を削いでいると言わざるを得ません。

極めて惜しいことだと思います。


それ以外は、登場人物の造形がいわゆる「ライトノベル」らしくない、という所がありました。恐らく意図的に外しているものと考えていますが。

これは作者の持ち味にも直結しているので、そのように私には感じられた、ということを承知いただければいいかと思います。


以上です、ありがとうございました。










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