あなたを捨てた日

あなたを捨てた日も、今日と同じように雨が降っていました。

泣かない私の代わりに空が涙を流していた。


梅雨は明けたはずなのに空はどんよりと、雨音だけが空っぽの部屋に響いた。


私を正しく理解しているのはあなただけだった。

私を一番愛しているのもあなただった。


それでも私はあなたを選ばなかった。

私はまだ子供だった。


いつか後悔する時がくるでしょう。

二度とあんな風に私を丸ごと受け入れてくれる人に出会うこともない。


たかが今、この一瞬を自由に生きていたいから、私はあなたを捨てました。


ダンボールが積み上がった誰もいない部屋。

狭いのに、空虚。


あなたを嫌いになりそうだった。

距離を置いたらまた好きになりそうだった。

たまに愛しているとも思った。


あなたは私の心変わりを常に怯えていたでしょう。

そして去っていくことに、少しの安堵も覚えたでしょう。


とてつもない悲しみと苦しみと共に。


さよなら私を好きだった人。

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