ヘボ雑記

湯煙

第1話 短編が倒せない

 どうしても短編が書けないでいる。


 結論を決めてプロットをざっくりと作り、さあ短編を書くぞと取りかかる。

 気づくといつの間にか十万字を超えているなんてザラだ。


 登場人物が多いのかもと二~三人に減らしてもダメ。

 

 ノオオオォォォ!


 内容を詰め込みすぎなのか?

 

 見直しても削れない。


 ノオオオォォォ!


 「んじゃ、中長編だけ書いてりゃいいんじゃないの? 」


 私の中で鼻ほじりながら誰かが言う。


 そうじゃないんだ。


 サクッと読んで貰える短編で楽しんで貰いたいんだ。


 「いや、お前の書いたものじゃ短編であろうとなかろうと楽しんでなんて貰えないよ。」


 非情な現実に向き合わせる誰かが私の中で言う。


 うん、そうかもしれない。

 いやきっとそうだろう。


 でも、中長編のプロットを作る中で削った……でもネタとして書きたいモノで短編書きたいんだ。


 だってさ?


 もしかしたら、もしかしたらだよ?


 私のネタからインスピレーション感じて、とても面白い小説書いてくれる人が出てくるかもしれないじゃないか?


 可能性は無限大だ!


 「何だ他力本願かよ。そもそもお前の駄文読んでくれる人が居るのか? 」


 うん、そうかもしれない。

 

 だけど諦めたらそこで試合終了だよって安西先生も言ってたじゃないか。

 



 ――昨夜書いた小説も既に三万字超えている。

 また長くなりそうなんでボツった。

  

 へぼな私と同じ理由の人はそうそう居ないだろうけれど、お蔵入りになってしまう小説がとてつもなくあるんだろうな。


 何か、ボツ小説、ボツネタの墓場を充実させるために書いているような気持ちになってしまった。

 きっと、それが事実なのだろうけれど。


 まあ、連載中小説の今日分は投稿終わったことだし――事実から目を背けて寝ます。

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