第227話 架空の在庫?

 上司が辞めて、部下が配属された。

 歳は私より上、キャリアも上。

 当然のようにプライドは高い。

 ミスが多い。

 というか…そもそも、社会人として?な人物である。

 返事は

「あーっ‼」

「わかってますよ‼」

 ミスを指摘するとキレだして

「だから~‼ 俺は~」

 まさかの自分がなぜミスったかの説明を始めるというね…。


「お前なぁー‼」

 僕が怒鳴りだすのに2週間は必要としなかった。

 そうなると報連相など無くなる。

 勝手に案件を進めだしクレームを貰うの繰り返し。


 ビックリしたのは、現在庫を数えてこいと指示したら、なんか報告の数が違うのだ。

「なんで14個? 27個入って24個使用しているはずだよ」

「はっ?」

「はっ?じゃねぇよ…おかしいだろ」

「だから‼ 最初に35個を~」

「オマエ、その35個って、なんの数字だよ」

「はっ? とりあえず架空の入荷数から入ってきた実数を引いて‼」

「……?」

「だから‼」

「オマエ…馬鹿か? なんで実際の入庫数が引数になるんだよ‼」

「……」

「おかしいと思わないのか? 大体、架空の入荷数ってなんだ? なんで入荷数が架空なんだよ、現実にソコに伝票あるだろ?」

「……」


 ふてくされて、口を開かなくなる。

「おい‼ 聞いてんのか?」

「…すいません……やりなおします‼」

 キレて、そのまま定時まで席に帰ってこなかった。


 転職してきて1か月半…色々、やらかしたが…試用期間で終了となりました。


(架空の入荷数…なんでフィクションからリアルを引くんだ‼)

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