第110話 定食屋で?

 彼女さん、なぜか定食屋へ僕を誘った。

 流行っていなそうな店、入るなり、おばあちゃんに

「なにが人気ですか?」

 まさかの定食屋で、おすすめを聞くとわね…。

「ラーメンですかね…」

「じゃあ…もやしラーメン、あの~もやしラーメンって暖かいですか?冷たいですか?」

(何言ってるんだろう?)

「あとは~カツ丼と卵丼って、どっちがでますか?」

「カツ丼ですかね」

「じゃあソレで、小さい器もください」

(少しずつ食べる気なんだな…大半、僕が食べるんだろうな…)

 鞄から、来る前に僕に買わせたサラダを器に移して食べている。

(そのための器だったのか…頼んだもの食えよ…)

 持ち込んだサラダばっか食べて、ラーメンもカツ丼も、なかなか食べやしない。

 少し食べたかな…。

 総じて感想は、

「さっぱりしていて食べやすかった」らしい。


 帰り際に

「ココはいつが休みですか?」

 と聞いていた彼女さん。

「また来る気なの?」

「ううん」

「じゃあなんで休み聞いたの?」

「なんとなく」


 事務所へ向かう道中、ポテトチップ食べている彼女。

(ソレ食うなら、メシ食ってくれよ)

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