第102話 炒飯

「サクラ咲いた?」

 彼女さん、花見を気にしている。

 毎日、開化を確認してくる。

「今週咲く?」

「チャーハンの他に食べたいモノある?」

 やたらとチャーハン、チャーハンとメールが入る。

 そんなに喰いたいのかチャーハン…。

「小龍包があれば」

「小龍包って肉まんみたいなやつ?」

「肉まんではないけど…」


「アッチの店のチャーハンも美味しいんだって」

 チャーハンにこだわっているんだな。

「ビニール敷いて、チャーハン食べようね」

 なんか浮浪者みたいな映像が浮かんだ。


「そのお店がやすみだったら、もしくは体調悪かったら、別の店のチャーハンでもよい?」

(体調関係なくチャーハンなんだ…別の店って…薬膳なのか?)

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