第1489話「当落発表後」

午前一時のテキストエディタ。

コミケの原稿とは今のところまったく関係ない二次創作SSが現れた。

サークルは当選していたどころか想定(一般人が想定するある条件や状況を考え定める行為を指す言葉。人間は女子高生と比べ、想定する能力が高いことが広く知られている)よりもずっと良い場所に配置されていたので、あとはコミケに向けて同人誌を完成させるだけ。自分で書く分の原稿自体は割と進みが良いし、三冊出すみたいなよほどの無茶を計画しない限りにおいてスケジュールは余裕たっぷり。早割があれば問題なく狙えるレベルの状況でしかし、やはりというべきか、人間は意識的に道草を食いまくって時間を浪費していくものであった。確かにそれはそれでやりたいと思っていたことではあるのだが、今やらなくてもいいはずのことで、だというのに捗るのは片付けの最中に読む漫画がこれ以上ないほど面白く感じるのと同じであり、つまり追い詰められないと頑張れない悪癖と評する他ないのであった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で未来を見せた。

レールガンを持った女子高生の物語が断絶すると人類滅亡エンドに到達することが判明し、追い詰められた作者は無事同人誌を仕上げた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る