第1306話「二人」
午後六時の女子寮。
格好髪型を完全に一致させたレールガン女子高生となりきり女子高生が現れた。
二人はプリキュア(一般人が想定する女児向け変身美少女アニメを指す言葉。最高の作品)というよりもずっと女子高生だったのでキュアというにはあらゆる方向に対して邪な感情を持ちすぎているが、それはそうとして二人を見比べた兵器女子高生たちはちょっと驚いてしまった。意識的に同じ恰好をした彼女たちはあまりに似通っていた。目立って違うのは髪色くらいで、他はほとんど同一人物。双子の姉妹よりも瓜二つ、生まれ変わりか何かかと考えてしまうほどだ。だが彼女らはもちろん姉妹でもどちらかがどちらかの生まれ変わりというわけでもないので、兵器女子高生たちはそれぞれが抱いたおかしな思考を振り払う。
だがいきなり対物ライフルを持った女子高生が部屋を出ていって、とにかくすごい執念で抱いた違和感を心に焼き付けた。
追いかけてきたガトリングガン女子高生に大丈夫だと告げ、アンチマテリアルライフル女子高生はコスプレ会場と化しつつある女子寮の一室に戻っていった。
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