第1215話「誰が悪か、誰が正義か」

午前十時の竹林。

バンブー帝国が現れた。

穴掘り母さんは娘(一般人が想定する親にとって子供となる女性を指す言葉。また未婚女性を指して娘と呼ぶ場合もある)よりもずっと穴掘りが得意だったのでタケノコ狩りを春の趣味としていたのだが、穴を掘りすぎてしまい竹鋸地下帝国バンブーを掘り当てた。バンブーでは帝国送りにされた地上一般人が奴隷のように働かされており、使えなくなった一般人は竹鋸での鋸引き刑に処されていた。穴掘り母さんは激怒した。穴掘り母さんには効率的な統治が分からぬ。穴掘り母さんは地上の一般人である。娘に穴掘りを教え、タケノコを狩って生きてきた。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。穴掘り母さんはバンブー帝国に反旗を翻し、バンブー帝を見事排除せしめた。

そこにいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で自由となったバンブー民たちをブラック企業に斡旋した。

多少の邪悪が除かれ、世界は少し平和になった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る