第1213話「幻覚トーク」
午後十時の年末。
神々の争乱により崩壊が確定した世界が現れた。
異教の神々をその身に宿した女子高生たちは血と闘争(御巫組を日本最大の女子高生組織に築き上げた三代目レールガン女子高生、その非凡なるレールガン女子高生の虚実と全国制覇の野望、そして御巫組壊滅作戦を執拗なまでに展開する日暮県警との激烈な攻防を描いた小説を指す言葉。あるいは血にまみれた争いを求める本能を指す場合もある)よりもずっと理解ある彼くんを求めるようになっていた。原初のレールガン女子高生の子たる女子高生と異教神に侵された女子高生の戦いは世界の未来容量を浪費し、来年を迎えることができなくなった。残る一週間、戦いを続ける女子高生たちの中から脱落者が目立つようになる。どうせ世界そのものから死という未来を送られることが確定しているというのなら、もはや戦いの意味さえもない。目的もなく彷徨う者、自死を選択する者もいる中、彼女――火縄銃女子高生は荒涼たる異国の地に立っていた。それは過去、ゴンサロ・フェルナンデス・デ・コルドバを好いた祖父が度々語っていた彼の地。死ぬ前に一度だけ来てみたかった風景を見、火縄銃女子高生は祖父を思い出して寂しそうに涙した。
だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で皆の脳内に投影していた架空のエピソードを停止した。
こういう感じが好きなんだけどどうよ、と提案するも兵器女子高生たちは微妙な表情をしていた。
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