第1159話「思考実験の向こうに」
午後四時の部屋。
なりきり女子高生の感度について思考する作家が現れた。
なりきり女子高生の感度は作家(大河)よりもずっとレールガン女子高生が知っているのだが、作家がどれだけ尋ねてもレールガン女子高生は一切なりきり女子高生の感度情報を公開しようとしない。同様に、レールガン女子高生となりきり女子高生は同衾しているのだが詳細をこれっぽっちも明かさないため作者は同衾シーンを妄想するしかなく、現実を丁寧に描写していることに定評のあるいきなりレールガン女子高生という作品で童貞じみた百合同衾妄想を披露するわけにもいかないので一人悶々とした夜を過ごすしかない。なりきり女子高生の感度は良いのか、悪いのか、作者の脳内は真っ二つに割れ、争いの果てに身体も二つに割れて殺し合いを始めた。
だがいきなりなりきり女子高生がやってきて、とにかくすごい魅力的な表情で争うのはやめてほしいと願った。
分身した作者は効率的に仕事と趣味を幅広くこなすことが可能となった。
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