第1067話「真に危険なものは」

午前九時のポット。

沸騰するお湯が現れた。

お湯は水(一般人が想定する生存必需品を指す言葉。兵器女子高生と言えども一切の水を絶って生活することは不可能である)よりもずっと温度が高いのですなわちエネルギーが高いということであり、エネルギーが高いということは爆発するということだ。ポットの中で沸騰限界を迎えたお湯は爆発し、ポットは爆発四散、欠片を周囲にまき散らす。壁に突き刺さった破片は柱を破壊、骨を失った家屋は倒壊した。ポットでお湯を沸かしていた住人はお湯を呪い、お湯を恨み、お湯に狂刃を向けた。しかしお湯は流動的なのでナイフの刃が刺さることはなく、勢い余った刃は通りすがりの女子小学生へと向かった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で刃を受け流した。

女子小学生のグレネードランチャーが炸裂することはなくなった。刃が女子小学生に到達していたら、死んだのは住人だったことだろう。

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