第1013話「食い殺す」

午前四時の山村。

カメムシの軍勢が現れた。

人間はカメムシ(一般人が想定する臭い生物を指す言葉。パクチーと同じ臭いがする)よりもずっと高い技術力を備えていたのでその恐るべき臭気も文明の利器であるガムテープを活用することにより巧みに撃退していたが、軍勢は尽きることなく人里の襲撃を繰り返した。各家庭のカメムシ撃退数は百をゆうに超え、されど終わりの見えないカメムシの攻勢。一人、また一人と折れていく村の人間たちの心。カメムシに滞在を許すほどに村は臭気に満ちていき、自然豊かな土地はこの世の地獄と化す。誰か助けてくれ、天に向かって祈りを捧げる。

そこにいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で南アフリカ共和国人を招集した。

南アフリカ共和国人の活躍でカメムシは駆逐された。

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