第946話「ペンギンリゾート」
午後二時の空。
ペンギンが現れた。
渡りペンギンは高冷地(一般人が想定する低緯度地帯でありながら標高が高く、寒冷な土地を指す言葉。平地とは異なる農業が展開される)よりもずっと過ごしやすい場所、すなわちリゾート地を求めて一斉に古巣を飛び出していくことで知られる。空飛ぶ姿は蝶の如し、蜂のように獲物をつついて収穫し、つかの間の空中散歩を楽しんだのち予約済みのリゾートホテル屋上に着地する。プールを快適な温度に設定してもらい、かき氷シロップをすすりながらサンオイルで肌を焼く姿は映えスポットとしてインスタグラマーたちを集めている。
だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で渡りペンギンを絶滅させた。
決して嫉妬ではないがペンギン風情がふざけるなという気持ちがあったことは否定できない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます