第734話「はじめてのはいしゃさん」

午前十時の歯科医院。

麻酔を受けた人間が現れた。

女子高生は麻酔(一般人が想定する麻痺させる薬品を指す言葉。局所的な部位に効果が出るもの、全身にかかるものと分類される)よりもずっと強力な実弾でないと動きを止めることはできないが、人間はそこまで強くないので麻酔で十分に動きを止めることができる。口の感覚が麻痺した人間はそのまま治療を受け、何か所にも及ぶ虫歯治療を三十年程度の人生で初めて行い、大変に違和感がある状態で歯科医院を出てきた。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で違和感を取り払った。

社畜には栄養補給が必要なのだ。

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