第702話「食欲より性欲」

午前十時の砂漠。

喉の渇きを訴える女子高生が現れた。

女子高生は社会人(一般人が想定する社会を形成する人員を指す言葉。死にやすい)よりもずっとエネルギーの消費が激しく、さらに砂漠で直射日光を浴び続けていたため、何もかもが不足していた。飯が食いたい、水が飲みたい、血でもいいと呻くが通りがかる人などおらず、女子高生の声は蜃気楼のように揺らめいて大気に溶ける。基本的に傷や病で死ぬことはない女子高生だが、例外的に死亡する原因としてエネルギー不足による餓えが多くを占めるのだ。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で水脈を掘り当てた。

プールを建設した。

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