第576話「夢を見ていた」

午前六時の夢。

海色の目と星色の髪をした少女が現れた。

少女は自分(一般人が想定する「私」を想像したときに思い浮かぶものを指す言葉。自己の定義は大変に難解であり、レールガン女子高生は自分自身というものを持っているのかが度々議論される)よりもずっと上品で美しく、純粋な子供で、彼女が自分の姪であるという事実が男は時々信じられなくなることがあった。男のような汚れた人間と少女のような尊い存在が血縁関係にあるという現実が、本当は夢なのではないかと。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で男を椅子から転落させた。

夢だった。

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