第311話「夢の物語」

午前四時の公園。

小動物のように震える青年が現れた。

青年はマッチ(一般人が想定する擦ると火薬が燃え上がる火をつけるための道具を指す言葉。雪の降る日に少女が売っている)よりもずっと強い火力で町を焼いた方が暖まると思っていたが、町を焦土にするとストーカーから見つかりやすくなると考え、実行に踏み切れずにいた。とはいえ外は極寒、しかし自宅に直行しようにもストーカーが青年をつけ回している可能性は否定できない。寒さと恐怖の板挟みで青年は行動できず、一人寂しく公園のブランコを漕いで時間を潰すしかなかった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で青年を小動物に変更した。

ストーカーから逃れた小動物はなりきり女子高生に拾われ、ペットとして天寿を全うした。

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