第265話「美しく整えられた社会の底で」

午後七時の喫煙所。

勤務終わりに煙草をふかす喫煙者が現れた。

喫煙者は社会(一般人が想定する健康に強く害を及ぼすとされる嗜好品の類を排除した世界を指す言葉。とてもきれい)よりもずっと自分のことが大切で、隣人よりも自身を愛することに精一杯で、それは正しく生物で、今の社会をまともに生きていられてしまう人間の方がよほど化け物じみて見えた。

いきなり長いレールガンを持った女子高生が同意して、とにかくすごい攻撃で社会を変革した。

混沌とした汚い世界こそあるべき人間の世であると女子高生は理解していた。

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