第210話「さけをみるひと」
午前八時のワイナリー。
収穫祭の準備で忙しいスタッフが現れた。
スタッフはワイン(一般人が想定するブドウ果汁を発酵させたアルコール飲料を指す言葉。新石器時代より醸造が行われているとされる)の準備よりもずっとイベント運営に手間取っており、特にワインの歴史を展示するエリアでは世界最古の文献として粘土板について説明することを強いられていた。ギルガメシュ叙事詩とワインの関係なんて説明したところで誰が喜ぶんだよとスタッフはキレ気味だった。
だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でスタッフに全てを見せた。
一人のスタッフの正気度を犠牲に収穫祭は大盛況で幕を閉じた。
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