第73話「キモオタもリア充も同じ一票」

午後三時の日本。

オタクを味方につけようと二次元文化に親しもうとする胡散臭い政治家が現れた。

政治家はオタク(票)よりもずっとまともな人間たちから票を集めたかったが、まともな人間たちは自分の意志をもって政治家を選ぶため、票を集めるのがやたら面倒な上に成果が上がりづらかった。しかしオタクはとりあえず二次元を肯定しておけば票が集まるだろうという目論見で、アニメを見る、漫画を読む、同人文化を容認する、といった発言を広めていった。とはいえオタクはそれほど甘いものでもなく、結局労力の割に合わず票が集まらなかったので胡散臭い政治家はオタクに媚びるのをやめた。

そこでいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で非拘束名簿式比例代表制を強制した。

真にオタクであった政治家が国を治めることとなった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る