第63話「ガラパゴス文化」

午前六時の月曜日。

朝食を作りながらも、務めている会社に向かうのが億劫な社会人が現れた。

学生は社会人(社会に参加し、自身の役割を担い生きる人を指す言葉。一般的に学生は除外される)よりもずっと時間にゆとりがあったため、そもそも労働を通して社会貢献を行う人間を労働者ではなく社会人と呼ぶのかについて思考していた。日本語以外の言語では社会人という単語や言語表現はほとんど見られず、労働者、成人、市民という言葉のみである。すなわち社会人という概念は日本独自のものであり、日本を脱出すれば社会人にならなくとも良いのではないかとの思いを抱いていた。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で日本を滅した。

社会人がいなくなった。

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