第1127話 年末特番2 『レクイエムニ短調作品194』  ラインベルガー


 ラインベルガー先生お久しぶりです。


 以前には、ヴァイオリン曲が登場したりしたかも。(こらこら。)


 こちら、『レクイエムニ短調作品194』は、ラインベルガー先生(1839~1901)の、最晩年の作品です。


 それまでに、ほかにも、レクイエムを作曲されていますが、これが、最後に書かれた、レクイエム。


 ラインベルガーさまは、亡くなる年まで、作曲を続けた、まさしく、作曲家の鏡みたいな方ですが、確かに現代からしたら、まだお若くして亡くなっていると言えますが(いまの、やましんより、若い。)当時は、まずまず、良く生きた、というあたりでありましょうか。


 あまり、派手めな方ではなく、オルガン作品、合唱作品が中心にありますようですが、存命中は、なかなか名高い存在だったのだそうですが、死後はこの世から忘れられたような感じになっていましたけれど、20世紀後半には、録音もたくさん出てきて、復活上昇中。


 こちらは、亡くなる前年に書かれた『レクイエム』でありまして、ついに、戦乱の20世紀になる直前の、1900年の作品ですが、なんだか、悟りの境地にあるような作品で、怒ったり叫んだりはまったくななく、モダニズムに傾いたり、新奇を狙ったりも一切せず、まさしく、伝統的な合唱音楽の王道を行くような作品です。


 たしかに、何かのイベントや、社会的な動きに連動したり、なんらかの主義主張を込めたり、そうしたことも、作曲家さまには良くあるわけで、それで傑作を生んだ例も無数にあるかと思いますが、そうした何かの背景があったらしくもないような。


 作品リストをみると、


ラインベルガーさまには、1869年の作品60のレクイエムがありまして、そちらは、ソリストに混声合唱、管弦楽。


 1867年には、無伴奏混声合唱のための、レクイエム作品84があります。


 作品194は、混声合唱とオルガンの作品で、ラインベルガー先生の、もっとも得意とする編成のような。


 ただし、このレクイエム、歌詞を見てみますと、『ディエスイレ』(怒りの日)が、見当たりません。フランスでは、フォ(ー)レさまのレクイエムなど、『怒りの日』を入れないレクイエムの流れもありましたような。ラインベルガーさまは、リヒテンシュタイン生まれ、ミュンヘンにて亡くなっております。


 この時期、あえて、入れなかった心情が、ちょっと気にはなります。最近は、1972年の第二バチカン公会議以降、カトリックのレクイエムでも、『怒りの日』と『リベラメ』(我を許したまえ)は、省くことになってるようであります。(いれちゃいけないわけでもないらしい。)これは、かつては、煉獄の思想があったためらしいですが、ルター派は、当初から煉獄を否定していたらしく、カトリックも、20世紀後半には否定の立場に転換したようです。たしかに、『怒りの日』は、なんだか、脅迫みたいで怖いです。


 ときに、やましんちは、仏教ですが、仏教における、地獄といいます思想は、これもかなり怖いです。宗派による違いもあるらしいですが。


 しかし、仏教の場合、地獄に『落ちる』のは、自業自得だそうでありまして、救われる道もあるのだとか。


 しかし、やっと、楽になったとたんに、十王さまに、裁かれ続けになるのだとか。


 死後は、まず、死出の山に立ち向かわねばならず、越えるには一週間かかるとか。


 そして、初七日、秦広王さまによる裁きが待っているとかなのです。


 そのあと、三途の川を渡ることになるのだそうです。


 深入りする知識もないので、ここまで、であります。


 今年、亡くなった方々に、捧げます。 


 ほんとうに、激しい一年でした。


 やましんに、今年の一字を書きなさいというのでしたら、『激』です。または、『惨』。


 

🐻🐻🐻🐻🐻🐻🐻🐻 うつ  🐼  うつ

 🐻🐻🐻🐻🐻🐻🐻🐻



 

 


 


 


 


 


 


 


 

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