第1066話 『詩篇』 クラミ
ウーノ・クラミ先生、またまた登場。
この作品は、クラミ先生(1900~1961)の、代表作品と言ってよいのだと思います。
『フィンランドの音楽』(1997年)の中に、サルメンハーラさまがお書きになったところによれば、1937年に行われた初演で失敗したらしく、その後、長くお蔵入りだったようですが、1960年代になって以降、これはまた、素晴らしいではないの! と気づかれたようであります。
時代がようやく、クラミ先生に追いついたというとこですか。
と言っても、いわゆる、前衛的な音楽というのではなく、フランス音楽の影響やら、他人様の影響下から抜け出したような、独創的な音楽というところでしょうか。
管弦楽と合唱の部分は、まったくそうだと思います。
面白いのは、独唱が入ると、いくらかフィンランドの民族音楽的な節回しが、あからさまではないけど、あちこちに、ほのかに香る事です。
これは、ほかのフィンランド人の近代から現代作品にもあることのように思いますし、まして、ひと時代前の、一般的に言われるような国民音楽主義というには、あまりに世界的視野の強いシベリウスさまにしても、もちろんそうです。
こうしたことは、どうやら日本人の作品もそうらしくて、どなただったか忘れましたが、思いっきり日本的じゃない西欧的作品を書いたつもりで、あちらのかたに聞いてもらったら、『おおお、ニホンね。エキゾチック!』と言われてしまった、とか。
ちょっとした、小さな節回しが、結構な香りになるのです。
さて、この作品のテキストは、大変に興味深いながらも、日本人には親しみがない、ユハナ・カヤーヌス様(Juhana Cajanus 1655~1681)によりますそうな。
わずか、26歳で世を去った方だそうであります。
全体は、2部構成で、合わせて23の曲が連なっております。
管弦楽、合唱、さらにソプラノとバリトンのソロ、にオルガン、という大編成です。50分10秒。たっぷり、瞑想したり、うつうつできます。
やましんの聴いています、フィンランディア・レーベルのCD(FACD 369)、の解説には、英語の訳詞が付いております。1988年の録音のようです。指揮は、ウルフ・ゼーダーブロムさま。ヘルシンキ・フィルハーモニック管弦楽団、その他の皆様。(やましんは、英語もダメですから。各自にてお願いします。国内盤があったかどうか、確認できてないです。LPは、我が家にもあったかもしれませんが、やはり、いつものように、隠れているようですね。残念、残念。もっと、仲良しになれればいいな。・・・アニメの影響?)
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